住宅ローン

抵当権抹消の必要書類はこの4点だけ|自分で手続きした47歳が実費と入手先を全公開

抵当権抹消の必要書類は「銀行から届く3点(解除証書・登記識別情報・委任状)+自分で作る申請書1枚」だけ。登録免許税は不動産1個1,000円。4,400万円を完済し自分で手続きした実体験から、入手先・注意点・実費まで解説します。

2026年8月18日読了目安:約8分
#抵当権抹消#住宅ローン完済#必要書類#登記申請

住宅ローンを完済すると、銀行から封筒が届きます。中には見慣れない書類が数枚。「これで何をすればいいの?」「全部揃ってるの?」——わが家が47歳で4,400万円を完済したとき、まさにこの状態で固まりました。

この記事では、抵当権抹消に必要な書類を1枚ずつ、どこから手に入れて、どう使うのかを実体験ベースで整理します。司法書士に頼まず自分で手続きした人間が、実際に何を用意したかの記録です。

⚠️ はじめにお読みください
本記事は運営者個人の実体験と2026年8月時点の公開情報に基づく一般的な解説です。必要書類や手続きは金融機関・物件の状況によって異なる場合があります。実際の手続き前に、必ず物件を管轄する法務局または司法書士にご確認ください。

結論:必要書類は「銀行から届く3点+自分で作る1点」

まず全体像です。抵当権抹消に必要なものは、大きく2つに分かれます。

誰が用意するか書類
銀行が送ってくる①抵当権解除証書(弁済証書)②登記識別情報 または 登記済証 ③委任状
自分で作る④登記申請書

つまり「自分で用意するのは申請書1枚だけ」です。残りは完済後に銀行から届きます。ここが分かると、手続きのハードルは一気に下がります。

①抵当権解除証書(弁済証書)——ローンを返し終えた証明

これは何か:「このローンは完済されたので、抵当権を解除します」という銀行からの証明書です。金融機関によって「解除証書」「弁済証書」など名称が違います。

どこで手に入る:完済後に銀行から郵送で届きます。自分で申請する必要はありません。わが家の場合、完済手続きから2週間ほどで届きました。

⚠️ 注意:日付を必ず確認
この書類に書かれた日付が、登記申請書に書く「登記の原因日付」になります。ここを間違えると申請が通りません。

②登記識別情報(または登記済証)——最重要書類

これは何か:抵当権が設定されたときに発行された、いわば「権利の鍵」にあたる書類です。2005年前後を境に呼び方が変わり、それ以前は「登記済証」(ハンコが押された書類)、以降は「登記識別情報」(12桁の英数字が目隠しシール、または折込方式で隠されたもの)になります。

どこで手に入る:これも銀行から届きます。

⚠️ これだけは絶対に紛失できません
登記識別情報・登記済証は再発行ができません。紛失した場合は「事前通知」や司法書士による「本人確認情報」の作成といった別の手続きが必要になり、手間も費用も跳ね上がります。届いたらすぐに、他の書類とまとめて保管してください。
普段の保管中は目隠し部分を開けないでください(符号を他人に見られると悪用のおそれがあるため)。ただし手続きで提出するときは開封が必要です——詳しくは下の「提出のしかた」をご覧ください。

提出のしかた:開封して「写し」を出す

ここが分かりにくいところです。提出のときは、目隠しシールを剥がして(折込方式なら開いて)12桁の符号が見える状態にします。登記官がその符号を確認する必要があるためです。

そのうえで、実務では次のように扱います。

  • 符号が見える状態で写し(コピー)を取る——登記識別情報は「符号の値」そのものが本体なので、コピーでも符号が合っていれば有効です
  • その写しを封筒に入れて封をして提出する——中身が見えないようにするためです
  • 原本は手元に残せます
💡 わが家もコピーを提出しました
「大事な書類だから原本を出すのでは」と思いがちですが、実際にはコピーで足ります。開封するのは不安になりますが、提出しなければ手続きが進まないので必要な作業です。封筒の書き方など不安があれば、登記相談で確認できます。

③委任状——銀行があなたに委任する書類

これは何か:抵当権抹消の登記は、本来「銀行と自分の共同申請」です。しかし実務では、銀行が「あなたが代理で申請してよい」と委任してくれるため、この委任状を使って自分ひとりで申請できます。

どこで手に入る:銀行から届く書類に含まれています。銀行側の記入・押印は済んだ状態で送られてくるのが一般的です。

ここが「自分でできる」最大の理由です。委任状があるおかげで、銀行に何度も足を運ぶ必要がありません。

④登記申請書——唯一、自分で作るもの

これは何か:法務局に提出するメインの書類です。これだけは自分で作成します。

どこで手に入る:法務局のホームページに記載例つきのひな形(Word形式)が無料で公開されています。それをダウンロードして、自分の情報に書き換えるだけです。
📎 不動産登記の申請書様式について(法務局)——「3-1 抵当権抹消登記申請書」に様式と記載例があります

💡 わが家がやった方法
実は、法務局の窓口には記入見本が置いてあります。わが家はそれを見ながら、鉛筆で下書きしてから清書しました。分からないところは、その場の「登記相談」で職員さんに直接教えてもらえます(無料・予約制のことが多い)。この方法なら、書式を間違える心配がほぼありません。

⑤登録免許税——不動産1個につき1,000円

書類ではありませんが、必ず必要になるのが登録免許税です。

物件の構成登録免許税
土地1筆+建物1棟(一戸建ての多くはこれ)2,000円
マンション(敷地権1個+建物1個の場合)2,000円
土地が2つに分かれている+建物1棟3,000円

「不動産1個につき1,000円」が原則です。ここで見落としやすいのが、自分の土地がいくつに分かれているか。登記事項証明書を見ないと分からないことがあり、私道の持分などがあると個数が増えます。わが家の場合は共同の私道とゴミ捨て場があり、申請書の記載方法がわかりづらかったため最寄りの法務局へ行き、書き方を教えてもらいました。

納付方法は収入印紙。法務局内や郵便局で購入し、申請書に貼り付けます。

【チェックリスト】提出前に確認する5つ

  • 抵当権解除証書——日付を確認したか
  • 登記識別情報/登記済証——紛失していないか。提出用に符号が見える写しを用意したか
  • 委任状——銀行の押印があるか
  • 登記申請書——物件の表示が登記事項証明書と一字一句合っているか
  • 収入印紙——不動産の個数×1,000円で足りているか

特に4つ目、物件の表示(地番・家屋番号など)は「住所」ではありません。登記事項証明書を見ながら正確に写す必要があります。ここが一番の落とし穴です。

わが家の実費と所要時間

項目金額・時間
登録免許税(収入印紙)4,000円
登記事項証明書の取得数百円
交通費実費
合計数千円
法務局に行った回数2回(相談&提出+登記完了の書類の受け取り)

司法書士に依頼すると報酬が1〜2万円ほど加わります。その差額を「自分で調べて動く手間」と交換するかどうかが判断のポイントです。わが家は自分でやりましたが、平日に2回法務局へ行ける人でないと厳しい、というのが正直な感想です。

こんな場合は司法書士に頼む方が安全

  • 登記識別情報・登記済証を紛失している——追加手続きが必要で難易度が跳ね上がります
  • 完済から長い年月が経っている——銀行の商号変更や合併があると、追加書類が必要になります
  • 相続が絡んでいる——手続きが別物になります
  • 平日に法務局へ行く時間が取れない

まとめ

  • 必要書類は銀行から届く3点(抵当権解除証書・登記識別情報・委任状)+自分で作る申請書1枚
  • 登記識別情報/登記済証は再発行不可。届いたらすぐ保管。提出時は開封して写しを取り、封筒に入れて提出
  • 登録免許税は不動産1個につき1,000円(一戸建ての多くは2,000円)
  • 申請書は法務局のひな形+窓口の登記相談で作れる
  • 実費は数千円。司法書士に頼むと1〜2万円上乗せ
  • 書類提出から受け取りまで2〜3週間(わが家の場合)。登記完了証は3か月以内に受け取るよう法務局で案内されました。受け取り時は申請時に渡された受領証、書類提出時に使用した印鑑、身分証明書、代理人の場合は委任状が必要(期限や必要な持ち物は管轄の法務局で確認してください)

申請書の具体的な書き方は「抵当権抹消登記申請書の書き方|1項目ずつ「どこから写すか」を解説」でまとめています。実際の手続きの流れや「自分でやる vs 司法書士に頼む」の判断基準は「住宅ローン完済後の抵当権抹消を自分でやる方法」で詳しく書いています。完済後にやるべき手続き全体は「住宅ローン控除で損しないために知っておくべきこと」もあわせてどうぞ。

公式情報リンク

手続きの詳細は、必ず法務局の公式情報でご確認ください。

出典:法務局ウェブサイト

※本記事は2026年8月時点の情報および運営者個人の実体験に基づく一般的な解説です。必要書類・費用・手続きは金融機関や物件の状況、法改正によって異なる場合があります。実際の手続きにあたっては、必ず物件を管轄する法務局または司法書士にご確認ください。

※ 本記事の情報は執筆時点のものです。金利・制度は変更されることがあります。実際のローン契約にあたっては、各金融機関または専門家にご確認ください。
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