個別株分析・第2弾|NTT(9432)を財務11項目で採点
わが家保有の高配当株を財務11項目+株主還元4視点で分析するシリーズ第2弾。財務スコア9/11・16期連続増配のインカム銘柄NTT(9432)を深掘りします。
わが家が保有する高配当株を、1銘柄ずつ財務11項目で分析していくシリーズ。第2弾は、新NISAでも大人気のインカム銘柄NTT(日本電信電話・9432)です。1株145円台と少額から買えることもあり、初心者にも人気。わが家が作った分析カードと数字で見ていきます。
本記事は、運営者個人が公開情報をもとに行った分析・感想を共有するものです。特定の銘柄の購入・売却を勧めるもの(投資助言)ではなく、その正確性・完全性や将来の運用成果を保証するものでもありません。記載の株価・指標・配当はすべて執筆時点のもので、その後変動します。投資による損益はすべてご自身に帰属します。投資の最終判断は、必ずご自身の責任で、必要に応じて証券会社・IFA・FP等の専門家にご相談のうえ行ってください。
結論:わが家の分析カード(財務スコア9/11)
株価145.2円(2026年6月24日終値・年初比▼9%)時点での、わが家の分析です。通信業の業界特性を加味して11項目を5点満点で採点しました。
どんな会社?(1分でわかる事業内容)
NTT(日本電信電話)は国内通信の最大手です。NTTドコモ・NTT東西・NTTデータを擁し、固定・移動体・データセンター・システム構築まで一気通貫で手がけています。安定したインフラ収益と巨大な顧客基盤が強み。16期連続増配と継続的な増配方針で、インカム(配当)投資の定番銘柄です。2023年に1株を25株に分割(1:25株式分割)したことで、いまは1株145円台と少額から買えるようになり、新NISAでも大人気です。
11項目の採点結果
緑=合格、青=注意、赤=要注意(5点満点)。通信業の業界特性を考慮して採点しています。
| 項目 | 点数 | コメント |
|---|---|---|
| ①配当利回り | 4/5 | 3.7%・通信大手では標準的 |
| ②1株配当(増配) | 5/5 | 16期連続増配の安定実績 |
| ③配当性向 | 5/5 | 約43%・無理のない健全水準 |
| ④営業CF | 5/5 | 通信インフラで毎年潤沢 |
| ⑤EPS(1株益) | 4/5 | 1兆円超を安定計上 |
| ⑥売上高 | 5/5 | 国内通信首位(10.4兆円) |
| ⑦自己資本比率 | 2/5(要注意) | 20.8%・自社株買い等で低下 |
| ⑧PER(割安度) | 4/5 | 12.1倍・業界平均並み |
| ⑨PBR(割安度) | 3/5(注意) | 1.21倍・1倍超で割安感は乏しい |
| ⑩営業利益率 | 4/5 | 11.8%・通信業では良好 |
| ⑪現金等 | 4/5 | 財務基盤は巨大で安定 |
株主還元の強化分析(11項目に加えた4視点)
「減配しない会社か」を見抜く、配当の“質”をはかる4つの視点です。
| 視点 | 評価 | 内容 |
|---|---|---|
| 配当方針 | 継続増配 | 「継続的な増配」を基本方針に掲げる(累進配当は明言せず)。実績は堅実 |
| 連続増配・減配歴 | 盤石 | 16期連続増配。安定した通信収益を背景に配当の信頼性は高い |
| 自社株買い・総還元 | 積極 | 自社株買いは累計5.9兆円。配当+自社株買いの総還元で株主に報いる型 |
| ROE(資本効率) | 高水準 | 二桁の高水準。巨大な事業基盤と大規模な自社株買いが押し上げ要因 |
評価のポイント:安定配当の通信最大手
16期連続増配で営業CF(本業の現金収入)も潤沢、配当の安定感は抜群です。営業収益10.4兆円の国内通信首位で、業績の足腰は非常に強い。一方でPER12倍・PBR1.2倍と割安感は乏しく、株価の値上がりを大きく狙う銘柄ではありません。「値上がりより、安定配当をコツコツ受け取りたい」インカム長期保有向きの銘柄だと考えています。
気をつけたいリスク:自己資本の低下と成長鈍化
注意・要注意をつけた点です。大型の自社株買いや買収で、自己資本比率が34%→20.8%へ低下しています。さらに2027年3月期は約5%の減益予想で、利益成長は鈍化局面。通信は成熟市場で大幅な成長は見込みにくく、PBRが1倍を超えているため株価の割安妙味も小さめです。設備投資が重く、金利上昇も負担になります。「大きく増える株」ではなく「配当を受け取り続ける株」と割り切るのがポイントです。
業界動向:成熟市場とAI・データセンターの両面
通信業界は国内市場が成熟し、料金競争と人口減で大幅成長は見込みにくい状況です。一方でデータセンター・生成AI・IOWN(次世代通信基盤)・海外データ事業が成長の柱。設備投資が重く借入金も大きい業態ですが、NTTはAI・データセンターへの大型投資で次の成長を取りに行く局面にあります。
わが家の保有スタンス
わが家はNTTを「インカムの土台」として、楽天証券・SBI証券でコツコツ買い増しています。1株から少額で買えるので、株価が下がった日にちょこちょこ拾うのに向いています。大きな値上がりは期待せず、16期続く増配を受け取りながら長期で持つ——そんな付き合い方をしている、わが家の年間配当26万円の主力の一つです。
まとめ
- 財務11項目中9項目が合格。安定配当の通信最大手
- 16期連続増配・営業CF潤沢で配当の安定感は抜群
- PER12倍・PBR1.2倍で割安感は乏しい=値上がりより配当狙い
- 自己資本比率の低下・成長鈍化に注意。少額ずつ・長期インカム目的が向く
次回の第3弾でも、別の高配当株を同じ財務11項目で分析します。
※本記事は2026年6月時点の公開情報に基づく個人の分析であり、特定銘柄の購入・売却を推奨するものではありません。株価・指標・配当は変動します。投資判断はご自身の責任で行ってください。必要に応じてIFA・FP等の専門家にご相談ください。
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