住宅ローンの銀行選び、私の失敗談と後悔【37歳・4400万円の実体験】

37歳で4,400万円の住宅ローンを組んだ私が犯した銀行選びの3つのミス。「金利だけ見て申し込んだ」後悔と、今だからわかる正しい銀行の選び方を実体験から解説します。
「住宅ローンの銀行選び、何を基準にすればいいの?」「結局どこも同じに見えるけど、本当にそうなの?」——初めて家を買う方なら、誰もが一度はぶつかる疑問だと思います。
結論からお伝えします。銀行選びを間違えると、35年間で100万円以上の差が出ます。そして、その差は契約してしまった後ではほとんど取り返せません。
銀行選びで実際にやらかした3つのミス(=失敗の中身)と、これから契約する方が必ずチェックすべき「5つのこと」を、47歳・完済済みの実体験ベースで解説します。
銀行選び、「どこも同じ」と思っていませんか?
家を買うとき、多くの人がこんな状態で銀行を決めてしまいます。
- 不動産会社に勧められた1行だけに申し込んだ
- 給与振込で使っているメインバンクで、なんとなく契約した
- 「変動金利0.4%」の広告を見て、安そうだから即決した
- 団信(団体信用生命保険)の中身はよく読んでいない
もし1つでも当てはまるなら、この先を読む価値があります。なぜなら、私自身が「全部やってしまった側」の人間だからです。
一度契約すると基本的に35年間その条件が続きます。借り換えは可能ですが、手数料・時間・精神的な負担はかなり重い。最初の選び方が9割と言っても大げさではありません。
私も「どこで借りても大差ない」と思っていた
私が住宅ローンを組んだのは2016年、37歳のとき。4,400万円の新築戸建てを頭金なし・借入4,400万円・変動金利・35年返済で購入しました。借りた銀行は三菱UFJ銀行です。
当時の私は、銀行選びにかけた時間は正味2〜3時間。大手の広告で「変動金利0.4%台」という数字を見て「安いな」と思って申し込んだ——それが最初で最後の比較でした。
「ネット銀行?なんか怪しくない?」「メガバンクなら安心でしょ」——本気でそう思っていました。そして、その思い込みのせいで、後になって数十万〜100万円超の損をしていたことに気づきます。
私が実際にやらかした3つのミス
振り返ると、私は決定的な失敗を3つ重ねていました。これは「無知だったから」起きた失敗で、知っていれば誰でも避けられる話です。
「複数の銀行に審査を出すと信用情報に傷がつく」という誤解と、購入から契約までの時間がなく、1行しか事前審査を出しませんでした。実際には事前審査(仮審査)の段階では信用情報への影響は最小限。本来は複数行に同時に出して、条件を並べて比較すべきでした。特にネット銀行を入れていれば、後述の手数料・団信の差にも気づけたはずです。
「金利0.4%台だから安い」と思って申し込んだ銀行の事務手数料は融資額の2.2%(約97万円)。一方、定額5.5万円の銀行もありました。手数料だけで約90万円の差。金利は0.1%の違いに目が行きがちですが、初期費用の桁が違うとそれだけで一発逆転されます。
後から知ったのですが、がん団信が金利上乗せなしで標準付帯される銀行があります。私が選んだ三菱UFJも幸いがん団信は上乗せなしで付けられましたが、銀行によっては+0.1〜0.3%が上乗せされます。35年間で数十万円の差です。「死亡したら残債ゼロ」だけが団信ではない、と知ったのは契約後でした。
結局のところ、複数行に事前審査を出していれば、自然と②③にも気づけました。すべては「1行しか見なかった」ことに集約されます。
これから契約する人が必ずチェックすべき「5つのこと」
私の失敗を踏まえ、銀行選びで必ず比較してほしい項目は次の5つです。
| No. | チェック項目 | 見るべきポイント |
|---|---|---|
| ① | 表面金利 | 変動・固定どちらか、優遇後の適用金利はいくらか |
| ② | 事務手数料・保証料 | 融資額×2.2%型か定額型か。借入額が大きいほど差が出る |
| ③ | 団信の保障範囲 | がん・3大疾病・全疾病が金利上乗せなしで付くか |
| ④ | 繰り上げ返済の手数料 | ネットからの一部繰上げが無料かどうか |
| ⑤ | 審査通過のしやすさ | 同じ年収でも銀行ごとに評価が違う。複数行に事前審査を出して比較 |
①の表面金利だけでなく、②の手数料と③の団信コストを上乗せした「実質金利」で並べないと正しく比較できません。金利比較サービスを使えば、実質金利ベースで一覧表示できます。
正しい手順はシンプルです
この記事を特に読んでほしい人
- これから初めて住宅ローンを組む人
- 不動産会社に勧められた1行だけに事前審査を出している人
- メインバンクで「なんとなく」契約しようとしている人
- 金利の数字(0.3%か0.4%か)だけで銀行を比べている人
- 団信の中身を読まずに契約しようとしている人
逆に、すでに複数行に事前審査を出して条件を並べて比較している方は、この記事の内容はもう実践できています。安心して次のステップに進んでください。
今日やってほしい行動はひとつだけ
少なくとも3行に事前審査を出す。これだけです。
金利比較サイトで実質金利の上位を確認し、メガバンク1行・ネット銀行2行など、タイプの違う3行を選んで事前審査を申し込んでください。所要時間はネット銀行なら1行あたり10〜15分です。
私が47歳になって振り返って思うのは、「あの2〜3時間をもう少し丁寧に使っていれば、100万円残せた」という事実です。これから契約する皆さんには、同じ後悔をしてほしくありません。
住宅ローンは2026年3月に完済しました。途中で住信SBIネット銀行に借り換えて金利を大幅に下げたことで、当初の失敗をいくらか取り戻せましたが、最初から比較していれば借り換えの手間も発生しなかったはずです。
その後どうなったか|37歳の失敗から、47歳の完済まで
ここまで「失敗談」として書いてきましたが、この記事を読んでくださった方には結末までお伝えしておきます。4,400万円の住宅ローンは、2026年3月に完済しました。
ただし、まっすぐ完済できたわけではありません。10年間の実際の経過はこうです。
| 時期 | できごと | 金利 |
|---|---|---|
| 2016年 | 三菱UFJ銀行で4,400万円を借入(当初固定3年) | 0.4% |
| 固定期間終了後 | 変動へ移行 | 0.6% |
| 2024年3月 | 住信SBIネット銀行へ借り換え(残債3,400万円) | 0.32% |
| 2025年1月 | 金利上昇 | 0.57% |
| 2025年7月 | さらに上昇 | 0.82% |
| 2026年3月 | 完済 | — |
| 2026年5月 | 抵当権抹消の手続き完了 | — |
借り換えで取り返した部分
最初の失敗を取り返せた一番大きな行動が、2024年3月の借り換えでした。0.6%から0.32%へ。残債3,400万円に対する0.28%の差は、残りの返済期間で考えると数百万円単位の違いになります。
正直に言えば、借り換えは「面倒そう」という理由で3年ほど放置していました。実際にやってみると、ネットでの申込から書類のやり取りまでで完了し、思っていたよりずっと簡単でした。住宅ローンの借り換えを検討すべきタイミングと判断基準に、判断の目安をまとめています。
借り換えには数十万円の諸費用がかかります。最初の2〜3時間を丁寧に使っていれば、この費用も手間も発生しませんでした。
変動金利の怖さも、身をもって経験しました
0.32%で借り換えた10か月後には0.57%、その半年後には0.82%。1年半で0.5%上がりました。
数字だけ見ると小さく感じますが、残債3,000万円に対する0.5%は、利息の増え方として決して小さくありません。変動金利を選ぶ条件は「金利が上がっても返せる家計かどうか」だと、実際に経験して痛感しました。
いま変動金利で借りている方は、変動金利で借りた人が今すぐやるべき7つのことと、金利が0.5%上がったらどうなる?返済額への影響を計算してみたを確認してみてください。私が実際に経験した0.5%上昇が、家計にどう効くかを計算しています。
最後は繰り上げ返済と、家族の協力で終わらせました
完済の直前に1,000万円を繰り上げ返済し、翌月に残債を一括で返済しました。実行ボタンを押すときは、正直に言って手が震えました。「投資に回したほうが増えるのでは」という迷いは最後まであったからです。
この判断に正解はありません。住宅ローンの繰り上げ返済 vs NISA投資:どちらを優先すべきかで、両方の考え方を整理しています。わが家は「損得」ではなく「安心」を選びました。
そして完済後には、抵当権抹消の手続きが必要になります。司法書士に頼むと数万円かかりますが、自分でやれば数千円で済みました。ローンが終わっても手続きは自動では終わらないので、完済予定の方は覚えておいてください。
銀行選びで失敗しても、借り換えという挽回の手段はあります。ただし挽回には費用と手間がかかります。
これから契約する方は、最初の3行の比較に2〜3時間を使ってください。私がこの10年で学んだことは、結局そこに集約されます。
免責事項 本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の金融機関・商品を推奨するものではありません。金利・手数料・団信の内容は2026年5月時点の一般的な傾向であり、最新の条件は各金融機関の公式サイトでご確認ください。
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