家計管理

住宅ローンを組む前にライフプラン表を作ってみたら、怖くなった話

「とりあえず買えそうだから買う」は危ない。住宅ローンを契約する前にライフプラン表を作ったら、教育費・老後資金との"お金の衝突"が見えてきた。実体験をもとに、ローン前に必ずやるべき家計シミュレーションを解説します。

2026年4月26日読了目安:10分
#ライフプラン#住宅ローン#教育費#老後資金#家計管理

きっかけは「本当に買っていいのか?」という不安

住宅購入を決めた時、私は正直「なんとかなるだろう」と思っていました。毎月の返済額をシミュレーターで計算して、「今の家賃より少し高いくらい。いける」と判断しようとしていました。

でも、妻から一言。「子どもが大学に行く頃、ローンはいくら残ってるの?」

この質問に、私は答えられませんでした。月々の返済額しか見ていなかった。そこで初めて、ライフプラン表を作ってみることにしました。

⚠️ 「月々返せる」だけで判断すると危険
住宅ローンの判断で多くの人がやる失敗が、「現在の家計で返せるか」だけを見ること。数年後の教育費・修繕費・老後資金と重なった時に家計が耐えられるかを確認することが重要です。

ライフプラン表とは何か

ライフプラン表とは、今後の人生で「いつ・いくらお金が必要か」を年ごとに一覧にした表です。収入・支出・貯蓄残高を時系列で把握することで、お金が足りなくなる時期(=危険な年)を事前に発見できます。

項目 内容
収入欄 給与・ボーナス・副収入・退職金・年金など
支出欄 生活費・住宅ローン・教育費・保険・車・旅行など
貯蓄残高 毎年の収支をもとに、手元に残るお金を計算
ライフイベント 子どもの進学・車の買い替え・住宅修繕・老後など
📌 Excelや無料ツールで作れます
生命保険文化センターや金融庁のサイトに無料のライフプランシミュレーターがあります。まずはざっくりでOKです。

作ってみてわかった「お金の山場」3つ

実際にライフプラン表を作ってみると、お金が一気に出ていく「山場」が3つあることがわかりました。これを知らずにローンを組んでいたら、かなり危なかったと思います。

山場 時期の目安 主な出費 我が家の試算
①教育費の山 子どもが中学〜大学の10年間 私立中高・大学費用・塾・受験費用 約1,000〜1,500万円
②住宅コストの山 築10〜15年目前後 外壁・屋根の大規模修繕、設備交換 約200〜400万円
③老後資金の山 60代〜 退職後の生活費(年金だけでは不足) 約2,000万円以上
⚠️ 「教育費」と「住宅ローン返済期」が重なる
多くの家庭で、住宅ローンの返済が続いている時期と子どもの教育費のピークが完全に重なります。この"ダブル支出期"を事前に把握しておかないと、家計が一気に苦しくなります。

一番怖かった:教育費とローンが重なる「地獄の10年」

私が最も衝撃を受けたのがこの部分です。子どもが中学〜大学に通う約10年間は、教育費が年間100〜200万円規模でかかり続けます。同時に、住宅ローンの返済も毎月10〜15万円出ていきます。

教育費の年間ピーク(私立大学の場合)
150〜200万円
入学金・学費・生活費など
住宅ローン月返済(同時期)
10〜15万円
×12ヶ月=年120〜180万円
ダブル支出のピーク時期
40代後半
〜50代前半
最も家計が苦しくなる時期

我が家の試算では、この時期に貯蓄残高がぐっと減っていくグラフになりました。この経験から、住宅ローンの借入額は「今の返済能力」だけでなく、「教育費ピーク時でも返せるか」で考えることにしました。

💡 我が家の判断基準
教育費が最大になる時期の月々の支出を計算し、その状態でもローン返済後に月5万円以上手元に残るかどうかを基準にしました。結果として、借入額を当初希望より500万円減らしました。

インフレを考慮すると老後資金の計算が変わる

もう一つ気づいたのが、インフレの影響です。ライフプラン表を作る多くの人が、将来の物価を「今と同じ」として計算しています。でも、年1%のインフレが続くと、30年後の物価は今の約1.35倍になります。

インフレ率の仮定 30年後の物価水準 老後に「今の2,000万円相当」を確保するには?
インフレ考慮なし(0%) 今と同じ 2,000万円あればOK
年1%インフレ 約1.35倍 約2,700万円必要
年2%インフレ 約1.81倍 約3,600万円必要

2024〜2026年の日本は食料品・光熱費を中心に物価が2〜4%上昇しています。「老後2,000万円問題」という言葉がありますが、インフレを加味すると実際にはさらに多くの資金が必要になる可能性があります。

💡 だからこそ、住宅ローンと投資(NISA)を並行で考える
現金で老後資金を貯めるだけでは、インフレに負けてしまいます。住宅ローンを返しながらでも、NISAでインデックス投資を続けることで、インフレに対抗できる資産形成ができます。

ライフプラン表を作る前後で変わった、住宅ローンへの考え方

表を作る前の私は「月々の返済額が家賃より少し高い程度なら大丈夫」と思っていました。でも表を作った後は、考え方が根本的に変わりました。

❌ ライフプラン表を作る前
  • 月々の返済額だけ見ていた
  • 「家賃より少し高い程度ならいける」
  • 教育費・修繕費は「その時考える」
  • 変動金利の低さだけで選ぼうとしていた
✅ ライフプラン表を作った後
  • 借入額を希望より500万円減らした
  • 繰り上げ返済よりNISA優先に変更
  • 固定金利を選んだ(教育費ピーク時の金利リスク回避)
  • 50代以降に一括繰り上げ返済できる貯蓄を目標に設定
ライフプランが「ローンの最適解」を教えてくれる
住宅ローンの選択(金利タイプ・借入額・返済期間)は単体で判断するものではありません。教育費・老後資金・投資との「お金の全体設計」の中で最適解が変わります。表を作ることで初めて全体が見えてきます。

まとめ:住宅ローンを組む前にやること

  • 家族全員でライフプラン表を作る(1人で作らない)
  • 子どもの進学プラン・教育費を年ごとに書き出す
  • 住宅ローン返済期と教育費ピークが重なる年の収支を確認する
  • インフレ(年0.5〜1.0%)を加味して老後資金を計算する
  • 「月々返せるか」だけでなく「教育費最大時でも返せるか」でローン額を決める
  • 住宅の修繕費用(築10〜15年で200〜400万円)も積立計画に入れる
📌 ライフプランはFPに相談するのも手
FP(ファイナンシャルプランナー)への相談は、無料のサービスも多くあります。ただし、保険会社や不動産会社所属のFPは商品の販売が目的の場合があるため、独立系FP(特定の会社に属さないFP)に相談するのがおすすめです。
※ 本記事の情報は執筆時点のものです。金利・制度は変更されることがあります。実際のローン契約にあたっては、各金融機関または専門家にご確認ください。
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