金利比較

金利が0.5%上がったらどうなる?返済額への影響を計算してみた

金利が0.5%上がったらどうなる?返済額への影響を計算してみた

変動金利が0.5%上昇した場合の毎月返済額・総返済額への影響を、借入額別・返済期間別に詳しく計算します。

2026年3月25日読了目安:約6分
#変動金利#金利上昇#シミュレーション

「金利が上がった」と聞いても、自分の返済額がいくら増えるかわからない

ニュースで「日銀が利上げ」「変動金利が上昇」と聞くたびに、漠然とした不安だけが積み重なっていく。でも、いざ自分の住宅ローンの返済額がいくら増えるのかと聞かれると、具体的な数字が出てこない。そんな方は多いのではないでしょうか。

「たった0.5%の変化」と侮るなかれ。住宅ローンは借入期間が長く元本が大きいため、金利の小さな変化でも総返済額に数百万円単位の差が生じます。

⚠️ 「なんとなく不安」のままでは備えられない
金利上昇に備える第一歩は、自分の借入額・残年数で「いくら増えるか」を具体的な数字に変えることです。漠然とした不安を、行動できる数字に置き換えましょう。

私も0.32%→0.82%まで上がり、返済額が増える恐怖を味わいました

偉そうにシミュレーションを語る前に、私自身の経験を正直にお話しします。私は2024年3月に住信SBIへ0.32%という低金利で借り換えたばかりだったのですが、その後わずか1年半で金利が0.82%まで上昇しました。

毎月の返済予定表を見るたびに「また上がっている」と胃が痛くなる感覚は、経験した人にしかわかりません。ニュースの数字が、自分の家計の数字に変わる瞬間です。

💬 「変動金利は低いから安心」の油断
借り換えた当初は「これでしばらくは安心」と思っていました。ところが2025年に入ってから立て続けに金利が上がり、当初想定していた返済計画が崩れていきました。「低いから大丈夫」は、もう通用しない時代に入ったと痛感しています。

借入額・金利上昇幅別の具体的シミュレーション

不安を数字に変えましょう。まずは「自分の借入額なら、金利が0.5%上がるといくら増えるのか」を確認します。

借入3,000万円・35年(0.5%→1.0%)
+6,810円/月
月々の負担増
35年間の総返済額増加
+286万円
金利0.5%上昇の影響
金利が1.5%上昇した場合
+903万円
長期的な最悪シナリオ

金利0.5%→1.0%の変化(返済期間35年)で借入額別にシミュレーションすると以下の通りです。

借入額金利0.5%の月返済金利1.0%の月返済月額増加35年総額増加
2,000万円約52,000円約56,500円+約4,500円+約190万円
3,000万円約78,000円約85,000円+約6,800円+約286万円
4,000万円約104,000円約113,000円+約9,100円+約381万円
5,000万円約130,000円約141,000円+約11,400円+約477万円
⚠️ 変動金利は「今の低さ」だけで選ばない
変動金利は確かに魅力的ですが、将来の金利上昇リスクを織り込んだ上で判断することが大切です。「最悪いくら増えるか」を把握してから選択しましょう。

【早見表】金利上昇時の月々返済増加額

現在の借入残高と残り返済期間から、金利が上昇した場合の月々の負担増を確認できます。(現在の変動金利:約0.82%想定)

⚠️ +0.5%上昇した場合(0.82%→1.32%)の月々増加額
借入残高残り10年残り15年残り20年残り25年残り30年残り35年
1,000万円+2,170円+2,210円+2,240円+2,280円+2,310円+2,350円
1,500万円+3,260円+3,310円+3,360円+3,410円+3,470円+3,520円
2,000万円+4,350円+4,410円+4,480円+4,550円+4,620円+4,690円
2,500万円+5,440円+5,520円+5,600円+5,690円+5,780円+5,870円
3,000万円+6,520円+6,620円+6,720円+6,830円+6,930円+7,040円
3,500万円+7,610円+7,720円+7,840円+7,960円+8,090円+8,210円
4,000万円+8,700円+8,820円+8,960円+9,100円+9,240円+9,390円
5,000万円+10,870円+11,030円+11,200円+11,380円+11,560円+11,730円
🔴 +1.0%上昇した場合(0.82%→1.82%)の月々増加額
借入残高残り10年残り15年残り20年残り25年残り30年残り35年
1,000万円+4,380円+4,460円+4,550円+4,640円+4,720円+4,810円
1,500万円+6,580円+6,700円+6,820円+6,950円+7,090円+7,220円
2,000万円+8,770円+8,930円+9,100円+9,270円+9,450円+9,630円
2,500万円+10,960円+11,160円+11,370円+11,590円+11,810円+12,030円
3,000万円+13,150円+13,390円+13,650円+13,910円+14,170円+14,440円
3,500万円+15,350円+15,620円+15,920円+16,230円+16,540円+16,840円
4,000万円+17,540円+17,860円+18,200円+18,550円+18,900円+19,250円
5,000万円+21,920円+22,320円+22,750円+23,180円+23,620円+24,060円

※ 元利均等返済。変動金利の場合、実際の返済額変更は5年ルールにより5年ごとに適用されます。

0.5%・1.0%・1.5%上昇のパターン別比較

「0.5%なら何とかなりそう」と思った方こそ、もう一段先のシナリオまで見ておきましょう。金利は0.5%で止まる保証はありません。

📅 5年ルール
  • 金利が変動しても返済額の変更は5年ごと
  • 金利上昇しても5年間は毎月の支払額が変わらない
  • ただし利息分が増え、元本の減りが遅くなる
📊 125%ルール
  • 返済額の増加上限は前回比125%まで
  • 急激な増加を抑える効果
  • 超過分は元本に上乗せ(負債が増える)
2つのルールは「先送り」に過ぎない
5年ルール・125%ルールで抑えられた分は、最終的に返済期間の延長や残高の増加として現れます。「返済額が増えないから安心」ではなく、裏でリスクが蓄積していることを理解しておきましょう。なお、これらのルールがない銀行(ネット銀行など)では金利変動が即座に返済額に反映されます。
📊 金利が1.5%上昇した場合の影響はさらに大きくなります
借入3,000万円・35年で金利が0.5%→2.0%に上昇すると、月返済額は約21,500円増加、総返済額は約903万円増加します。これを「ありえないシナリオ」と切り捨てず、備えとして把握しておきましょう。

特に「残高2,000万円以上・変動金利」で借りている人は今すぐ確認を

金利上昇の影響を最も強く受けるのは、以下に当てはまる方です。

⚠️ 特に確認が必要な人
  • 住宅ローン残高が2,000万円以上ある
  • 変動金利で借りている(または固定期間が間もなく終了する)
  • 残返済期間が20年以上ある
  • 借り入れ時から金利の見直しをしていない
  • 毎月の家計に余裕資金が3万円未満しかない

私たちの場合はどうしたか

参考までに、我が家のローン履歴を紹介します。2016年に三菱UFJで借り入れ、2024年に住信SBIへ借り換え、2026年3月に完済しました。

時期適用金利できごと
2016年0.40%三菱UFJで4,400万円借入(固定3年)
〜2024年0.60%固定期間終了後、変動に移行
2024年3月0.32%住信SBIへ3,400万円借換
2025年1月0.57%金利上昇開始
2025年7月0.82%さらに上昇
2026年3月完済繰り上げ返済で完済
⚠️ 繰り上げ返済を決断した理由
インフレの加速・さらなる金利上昇・返済の苦しさが見えていたため、繰り上げ返済に踏み切りました。妻は投資より貯蓄派で、妻の収入は銀行口座で貯蓄していました。「このまま貯蓄を続けるより一括返済の方が得」と夫婦で話し合い、決断しました。
💬 個人的な本音
NISAに全額投資して15年以上運用後に全額返済という選択肢も考えていました。ただ、私たちは投資のリスクより、確実なローン返済を選びました。

今日のうちに、自分の残高と適用金利を確認してシミュレーションしてみる

記事を読んだだけでは、家計は1円も変わりません。今日のうちに以下のステップを実行してみてください。所要時間は30分ほどです。

1
現在の残高・残年数を確認する 通帳・ネットバンキングで直近の残高と残余期間を調べる。返済予定表(繰り上げ返済などで変化している場合は再発行)が確実。
2
金利が+0.5%・+1.0%のシミュレーションをする 銀行のシミュレーターで「残高・残年数・金利を変えた場合の月返済額」を計算。月返済額がいくら増えるか数字を出す。
3
家計の余剰資金と比較する 現在の月の黒字額(収入−支出)と、金利上昇後の増加額を比較する。余剰がなくなる水準を「危険ライン」として把握する。
💡 対策の優先順位
  • 手元の生活費6ヶ月分の現金は確保する(これを削って繰り上げ返済しない)
  • 余剰資金で繰り上げ返済をして元本を減らす(金利上昇の影響を小さくする)
  • 固定費を見直して月1〜2万円の返済余力バッファーを作る
  • 金利が1%以上上昇した場合は固定金利への借り換えも再検討する
💬 「いつかやろう」では間に合わない
金利は待ってくれません。今日30分の確認作業が、将来の数百万円を守ることにつながります。スマホのカレンダーに「今夜21時:住宅ローン残高確認」と入れて、必ず実行してください。
※ 本記事の情報は執筆時点のものです。金利・制度は変更されることがあります。実際のローン契約にあたっては、各金融機関または専門家にご確認ください。
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