住まい選び

住宅購入にいくらかかる?国交省データで見る物件タイプ別の平均額と借入相場

国土交通省「令和6年度 住宅市場動向調査」の公式データをもとに、注文住宅・分譲マンション・中古戸建など物件タイプ別の購入金額・借入額の実態を解説。「自分はいくら借りるべきか?」の判断材料にしてください。

2026年4月26日読了目安:8分
#住宅購入#国土交通省#住宅ローン#借入額#相場

「みんないくらで家を買っているのか?」を公式データで確認する

住宅購入を検討するとき、多くの人が最初に気になるのが「自分と同じような状況の人たちは、いくらの家を買っているのか」です。ネットには個人の体験談があふれていますが、サンプルが少なく偏りがちです。

国交省調査のサンプル数
数千
信頼性の高い統計データ
調査名
住宅市場
動向調査
国土交通省・毎年実施
使用データ
令和6年度
(2024年度)
最新版
💡 「みんなの数字」と自分を比較することの意味
統計データはあくまで参考値ですが、「自分の借入額が高すぎないか」「頭金の割合はどれくらいが一般的か」といった判断の基準になります。漠然と不安を持つより、まず数字を確認しましょう。

物件タイプ別の購入金額(令和6年度・国交省データ)

令和6年度 住宅市場動向調査では、物件の種類によって購入金額が大きく異なることがわかります。

住宅の種類 購入金額(平均) 購入金額(中央値)
注文住宅 6,188万円 5,030万円
分譲マンション 4,679万円 4,500万円
分譲戸建住宅 4,591万円 4,100万円
中古マンション 2,919万円 2,560万円
中古戸建住宅 2,917万円 2,400万円
📊 出典:国土交通省「令和6年度 住宅市場動向調査報告書」(令和7年6月公表)
データは国土交通省ウェブサイト(mlit.go.jp)で公開されています。リンクポリシー確認済み(原則リンクフリー・PDL1.0準拠)。

注目は「平均値と中央値の差」です。注文住宅は平均6,188万円に対し中央値5,030万円と約1,160万円の差があります。高額物件を購入した一部の層が平均値を押し上げているため、実態をつかむには中央値を参考にするのがおすすめです

借入額の実態(自己資金を差し引いた住宅ローン額の目安)

住宅ローンの借入額は「購入金額 − 自己資金」で決まります。過去年度の自己資金比率データをもとにした推計値は以下の通りです。

住宅の種類 購入金額(平均) 自己資金比率(目安) 借入額(推計)
注文住宅 6,188万円 約32% 約4,200万円
分譲マンション 4,679万円 約28% 約3,370万円
分譲戸建住宅 4,591万円 約24% 約3,490万円
中古マンション 2,919万円 約35% 約1,900万円
中古戸建住宅 2,917万円 約38% 約1,810万円
⚠️ 借入額の推計について
自己資金比率は令和5年度報告書の実績値をもとにした推計です。正確な借入額の平均値は報告書本文(注文住宅はp.117、分譲はp.186、中古はp.257)に掲載されています。あくまで目安としてご活用ください。

自己資金はどれくらい用意すればいい?

上のデータを見ると、購入金額の20〜38%を自己資金として用意している人が多いことがわかります。ただし、自己資金ゼロのフルローンで購入する人も一定数います。

自己資金の種類内容3,000万円の物件の場合
諸費用(最低ライン)仲介手数料・登記・火災保険・引越し90〜210万円
頭金10%物件価格の1割を頭金300万円
頭金20%(推奨)審査が通りやすくなる水準600万円
フルローン諸費用のみ現金、物件は全額借入諸費用分のみ必要
⚠️ 「諸費用分」だけは絶対に現金で準備する
フルローンを組む場合でも、諸費用(購入価格の3〜7%)は現金で必要です。3,000万円の物件なら90〜210万円。これをローンに含めることはできないため、最低ラインとして準備しましょう。

年収別・借入可能額の目安(返済比率から逆算)

住宅ローンの審査では「返済比率(年間返済額 ÷ 年収)」が重視されます。一般的に30〜35%以内が目安とされていますが、実際の生活を守るためには25%以内に収めるのが安全です。

世帯年収 安全な借入上限(返済比率25%) 審査上限(返済比率35%)
400万円 約2,200万円 約3,000万円
500万円 約2,700万円 約3,800万円
600万円 約3,300万円 約4,600万円
700万円 約3,800万円 約5,400万円
800万円 約4,400万円 約6,100万円
💡 算出条件
金利1.0%・返済期間35年で試算しています。金利が上昇した場合は借入可能額が下がります。あくまで目安のため、実際の審査は各金融機関にご確認ください。

中古住宅が「コスパ最強」な理由

国交省データを見て改めて気づくのが、中古住宅の圧倒的な価格の低さです。

✅ 中古住宅のメリット
  • 分譲マンションとの差額が約1,760万円(平均比較)
  • リフォーム費用を含めても大きなアドバンテージ
  • 「築20年以内・好立地」を選べば新築同等の快適さも
  • 差額を老後資金・教育費に回せる
⚠️ 中古住宅の注意点
  • 設備の老朽化リスク(給湯器・エアコン等)
  • マンションは修繕積立金の引き継ぎ問題
  • 1981年以前の建物は旧耐震基準の確認が必須
  • ホームインスペクション(建物診断)の費用が別途
💡 私自身は中古戸建を選びました
「築20年以内・主要構造に問題なし・好立地」の物件をしっかり選んだ結果、新築との差額で10年分の生活費を確保できる感覚がありました。「予算を抑えて生活の余裕を作りたい」という方には中古住宅は真剣に検討する価値があります。

まとめ:データを「自分ごと」に変換しよう

  • 住宅購入金額は物件タイプで2,000〜6,000万円の差がある(中古 vs 注文住宅)
  • 実態をつかむなら「平均値」より「中央値」を参考にする
  • 借入額の目安は「年収の5〜7倍以内」。生活水準を守るなら返済比率25%以内
  • 自己資金は最低でも諸費用分(3〜7%)は現金で確保する
  • 中古住宅は価格差が大きく、リフォームを含めても十分選択肢になりえる
📌 「審査に通る金額」と「生活を守れる金額」は別物
銀行の審査では返済比率35%まで通ることもありますが、それは「上限」であって「安全圏」ではありません。子育て・老後・突発的な出費を考えると、25%以内で抑えておくことが、住宅ローン後も豊かな生活を維持する鍵になります。

※ 出典:国土交通省「令和6年度 住宅市場動向調査報告書」(令和7年6月公表)。購入金額の数値は本報告書の公表データをもとに記載しています。借入額は令和5年度の自己資金比率を用いた推計値です。

※ 本記事の情報は執筆時点のものです。金利・制度は変更されることがあります。実際のローン契約にあたっては、各金融機関または専門家にご確認ください。
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