住まい選び

住宅購入にいくらかかる?国交省データで見る物件タイプ別の平均額と借入相場

国土交通省「令和6年度 住宅市場動向調査」の公式データをもとに、注文住宅・分譲マンション・中古戸建など物件タイプ別の購入金額・借入額の実態を解説。「自分はいくら借りるべきか?」の判断材料にしてください。

2026年4月26日読了目安:約8分
#住宅購入#国土交通省#住宅ローン#借入額#相場

「家っていくらかかるの?」物件価格だけじゃ足りないという不安

住宅購入を検討し始めて、まず多くの人が悩むのが「結局いくら必要なのか」という素朴な疑問です。チラシには「3,500万円」と書かれていても、本当にその金額で家が買えるわけではありません。

⚠️ こんな不安、ありませんか?
  • 物件価格以外に「諸費用」がかかると聞くが、具体的に何がいくらかかるのかわからない
  • 頭金はいくら用意するのが普通なのか、目安が知りたい
  • 自分の年収でどのくらいの家が買えるのか把握できない
  • 新築・中古・マンション・戸建で総額がどう違うのか比較できない

住宅は人生で最も大きな買い物です。にもかかわらず「総額がいくらかかるのか」を把握しないまま物件選びを始めてしまうと、契約直前に資金不足に気づくという最悪の事態になりかねません。

私も買うまで知らなかった——諸費用の多さに驚いた体験

正直に告白すると、私自身も2016年に新築戸建を4,400万円で購入するまで、住宅購入にかかる費用の全体像をまったくわかっていませんでした。

💡 私の購入時の実体験(2016年・37歳・新築戸建4,400万円)
当時の私は「4,400万円+引越し代があれば家が買える」と本気で思っていました。ところが契約が進むにつれて「登記費用が数十万」「ローン保証料が数十万」「火災保険が10年一括で20万円超」「不動産取得税」「固定資産税の精算金」など、次から次へと費用の請求が来て驚いた記憶があります。

結果として、物件価格以外に数百万円単位のお金が必要になりました。「もし手元資金がギリギリだったら契約できなかったかもしれない」と冷や汗をかいた経験は、今でも忘れられません。

当時の自分に教えたいのは「物件価格=必要総額ではない」というシンプルな事実です。同じ後悔をしてほしくないので、この記事では公式データをもとに「本当にかかる金額の全体像」を整理します。

解決策:国交省データで物件タイプ別の平均額と諸費用の内訳を確認する

感覚や個人ブログの体験談ではなく、国土交通省が毎年実施する「住宅市場動向調査」を見れば、物件タイプ別の購入金額の実態がわかります。

調査名
住宅市場
動向調査
国土交通省・毎年実施
使用データ
令和6年度
(2024年度)
最新版
サンプル数
数千
信頼性の高い統計

諸費用の内訳——物件価格以外に何がかかるのか

諸費用は一般的に物件価格の3〜10%が目安です。具体的な内訳は以下の通り。

費用項目 内容 3,000万円物件の目安
仲介手数料中古物件購入時(売買価格×3%+6万円+消費税)約105万円
印紙税売買契約書・ローン契約書に貼付2〜6万円
登記費用登録免許税+司法書士報酬30〜50万円
ローン保証料・事務手数料金融機関により異なる60〜90万円
火災・地震保険10年一括が一般的15〜30万円
不動産取得税購入後数ヶ月後に通知0〜30万円(軽減あり)
固定資産税の精算金引渡日以降分を売主に支払う5〜15万円
引越し費用・家具家電新居の準備費用30〜100万円
⚠️ 諸費用は「住宅ローンに含めにくい」費用
近年は諸費用をローンに組み込める商品もありますが、金利が上乗せされるケースが多く、原則は現金で準備するのが王道です。3,000万円の物件なら最低90〜210万円は現金で確保しておきましょう。

提案:物件タイプ別の総費用・借入相場・頭金の目安

物件タイプ別の購入金額(令和6年度・国交省データ)

住宅の種類 購入金額(平均) 購入金額(中央値)
注文住宅6,188万円5,030万円
分譲マンション4,679万円4,500万円
分譲戸建住宅4,591万円4,100万円
中古マンション2,919万円2,560万円
中古戸建住宅2,917万円2,400万円
📊 出典:国土交通省「令和6年度 住宅市場動向調査報告書」(令和7年6月公表)
データは国土交通省ウェブサイト(mlit.go.jp)で公開されています。リンクポリシー確認済み(原則リンクフリー・PDL1.0準拠)。

注目すべきは「平均値と中央値の差」です。注文住宅は平均6,188万円に対し中央値5,030万円と約1,160万円の差があります。高額物件を購入した一部の層が平均値を押し上げているため、実態をつかむには中央値を参考にするのがおすすめです。

借入額の実態(自己資金を差し引いた住宅ローン額の目安)

住宅の種類 購入金額(平均) 自己資金比率(目安) 借入額(推計)
注文住宅6,188万円約32%約4,200万円
分譲マンション4,679万円約28%約3,370万円
分譲戸建住宅4,591万円約24%約3,490万円
中古マンション2,919万円約35%約1,900万円
中古戸建住宅2,917万円約38%約1,810万円

頭金の目安——いくら用意すべきか

自己資金の種類内容3,000万円の物件の場合
諸費用(最低ライン)仲介手数料・登記・火災保険・引越し90〜210万円
頭金10%物件価格の1割を頭金300万円
頭金20%(推奨)審査が通りやすくなる水準600万円
フルローン諸費用のみ現金、物件は全額借入諸費用分のみ必要
⚠️ 「諸費用分」だけは絶対に現金で準備する
フルローンを組む場合でも、諸費用(購入価格の3〜7%)は現金で必要です。3,000万円の物件なら90〜210万円。これをローンに含めることはできないため、最低ラインとして準備しましょう。

絞り込み:この記事は「これから初めて家を買う人」のためのものです

✅ こんな方に読んでほしい
  • これから住宅購入を検討していて、まず予算を把握したい人
  • 「物件価格=必要総額」だと思っていた、初めて家を買う人
  • 新築・中古・マンション・戸建のどれを選ぶか迷っている人
  • 自分の年収で無理のない借入額を知りたい人
⚠️ この記事の対象外
  • すでに契約直前で具体的な金融機関を選定している人(→個別の金利比較記事へ)
  • 投資用不動産を検討している人
  • すでに住宅ローン返済中で借り換えを検討している人

年収別・借入可能額の目安(返済比率から逆算)

世帯年収 安全な借入上限(返済比率25%) 審査上限(返済比率35%)
400万円約2,200万円約3,000万円
500万円約2,700万円約3,800万円
600万円約3,300万円約4,600万円
700万円約3,800万円約5,400万円
800万円約4,400万円約6,100万円
💡 算出条件
審査金利3.0%・返済期間35年で試算しています。銀行の審査では実際の適用金利よりも高い「審査金利」(3.0%前後)を用いて返済能力を判定します。あくまで目安のため、実際の審査は各金融機関にご確認ください。

行動:今日「総費用」を計算してみよう

ここまで読んでくださったあなたへ、最後にひとつだけ宿題があります。難しいことではありません。「自分が検討している物件タイプの総費用」を今日のうちに計算してみる——たったこれだけです。

📌 3ステップでできる「総費用」の計算
  1. 物件タイプを1つに絞る:注文住宅・分譲戸建・分譲マンション・中古戸建・中古マンションのうち、最も現実的な選択肢を選ぶ
  2. 中央値を参考に物件価格を仮置きする:例)中古戸建なら2,400万円
  3. 諸費用を物件価格の5〜7%で加算する:例)2,400万円×6% = 144万円 → 総費用約2,544万円

この計算を一度やってみるだけで、「自分はいくら準備が必要なのか」という漠然とした不安が、具体的な数字に変わります。私が2016年の購入時に最も後悔したのは、この計算を契約直前まで真剣にやらなかったことです。

まとめ:データを「自分ごと」に変換する

  • 住宅購入金額は物件タイプで2,000〜6,000万円の差がある(中古 vs 注文住宅)
  • 物件価格以外に諸費用が3〜10%かかる。3,000万円の物件なら最低90〜210万円
  • 実態をつかむなら「平均値」より「中央値」を参考にする
  • 借入額の目安は「年収の5〜7倍以内」。生活を守るなら返済比率25%以内
  • 自己資金は最低でも諸費用分(3〜7%)は現金で確保する
📌 「審査に通る金額」と「生活を守れる金額」は別物
銀行の審査では返済比率35%まで通ることもありますが、それは「上限」であって「安全圏」ではありません。子育て・老後・突発的な出費を考えると、25%以内で抑えておくことが、住宅ローン後も豊かな生活を維持する鍵になります。

※ 出典:国土交通省「令和6年度 住宅市場動向調査報告書」(令和7年6月公表)。購入金額の数値は本報告書の公表データをもとに記載しています。借入額は令和5年度の自己資金比率を用いた推計値です。

※ 本記事の情報は執筆時点のものです。金利・制度は変更されることがあります。実際のローン契約にあたっては、各金融機関または専門家にご確認ください。
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