賃貸 vs 持ち家、どちらを選ぶ?後悔しないために「買う前にやること」を全部まとめた
「賃貸のままでいいのか、そろそろ買うべきか」と悩んでいる方へ。賃貸・持ち家それぞれのメリット・デメリットを整理したうえで、住宅購入を検討し始めたらまず最初にやるべき4つのことを実体験をもとに解説します。
「賃貸か持ち家か」問題、結局どっちが正解なのか
この問いに悩んでいる人は本当に多いと思います。「賃貸は家賃を払い続けるだけで資産にならない」「持ち家はローンが重くてリスクが高い」…どちらの意見もネットに溢れていて、余計に混乱する。
- 家賃は「捨て金」、ローンは資産になる
- 老後も住居費がかからない
- 自由にリフォームできる
- ローンは「重くてリスクが高い」
- 転勤・転職・離婚に対応しやすい
- 修繕費・固定資産税がかからない
私自身も30代で数年間この問いと向き合い、最終的に持ち家を選びました。気づいたのは「どちらが正解か」ではなく「自分の状況に合っているか」を考えることが大事だということです。
「持ち家が正解」とも「賃貸が正解」とも言いません。実体験をもとに、賃貸・持ち家それぞれの実態と「買う前にやるべきこと」を整理します。今だから言える「当時やっておけばよかったこと」も率直に書きます。
賃貸のメリット・デメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 転勤・引越しが自由にできる | 家賃を払い続けても資産にならない |
| 修繕・設備交換のコストがかからない | 老後も家賃負担が続く(年金と両立が厳しいことも) |
| 収入が減ったときに住み替えやすい | リフォームや間取り変更の自由度が低い |
| 固定資産税・管理費などの維持コストがない | ペット不可・騒音への制約が多い物件も |
| ライフステージの変化(離婚・子独立)に柔軟に対応できる | 「自分の家」という安心感・帰属意識が持ちにくい |
転勤が多い・独身または未婚・将来の住む場所が決まっていない・収入変動が大きい、といった方には賃貸の柔軟性が大きな強みになります。
持ち家のメリット・デメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
| ローン完済後は住居費がほぼゼロになる | 転居・売却に手間とコストがかかる。すぐに売れない。 |
| 老後も住む場所が安定する | 修繕・固定資産税など維持費が継続的にかかる。ご近所さんに迷惑な方が引越してきても、容易に引っ越せない。水道光熱費が上がる。火災保険料が上がる。 |
| 自由にリフォーム・DIYができる | 金利上昇や収入減でローン返済が苦しくなるリスク |
| 資産として残る可能性がある(立地次第) | 立地によっては将来の価値下落リスクがある |
| 住宅ローン控除(減税)が使える | 頭金・諸費用など初期費用が大きい |
持ち家のリスクの多くは「買い方」で決まります。どこの銀行でローンを組むか、いくらまで借りるか、物件の選び方。このあたりを事前にしっかり準備するかどうかで、10年後・20年後の家計が大きく変わります。
「賃貸 vs 持ち家」どちらが得か?総コストで比べてみる
よく「賃貸は損」「持ち家は損」という議論がありますが、単純な総コスト比較をしてみます。月10万円の賃貸に35年間住んだ場合と、同等の物件を住宅ローンで購入した場合の比較です。
| 項目 | 賃貸(35年) | 持ち家(35年) |
|---|---|---|
| 月々の支払い | 家賃 約10万円 | ローン返済 約10万円(3,000万円・1%・35年) |
| 35年間の支払い総額 | 約4,200万円 | 約4,200万円(利息含む) |
| 修繕・維持費 | ほぼなし | 約200〜400万円(屋根・外壁・設備交換等) |
| 固定資産税(35年) | なし | 約140〜500万円(住んでる自治体、土地代による) |
| 35年後の資産 | なし(家賃は消えた) | 不動産が残る(価値は立地次第) |
| 住宅ローン控除 | なし | 最大455万円(13年間) |
都市部の好立地なら持ち家は資産として残り、売却・賃貸転用もできます。一方、地方の過疎化が進む地域では価値が下落するリスクも。「どちらが得か」は一概に言えません。ただし、一点だけ言えるのは「賃貸は老後も家賃が続く」という点。年金生活になってからの家賃負担は意外と重くなります。そのため事前に老後資金を貯めておけば賃貸でも問題はないです。
買う前にやること①:ライフプランを家族で一緒に立てる
これをやらずに買う人が非常に多い印象です。家族で一緒に立てることがポイントで、1人で作ってしまうと家族の考えとズレが生じた時にプランが一気に崩れます。
- いつ買うか(タイミングは合っているか)
- どこに住むか(転勤・実家近居の可能性)
- 子どもは何人か(教育費の総額が変わる)
- どちらかが仕事を辞める可能性はあるか
- 老後の収入(年金・退職金)はどう見込むか
住宅購入の後でライフプランを立てると「やっぱり借りすぎた」「教育費が足りない」という後悔が生まれます。買う前に立てることで借入額の基準が決まり、後悔が減ります。
買う前にやること②:住宅ローンを複数銀行で比較する
正直に言うと、住宅ローン選びは失敗したと思っています。
私はメガバンクと地銀で比較しました。神奈川在住だったので、地銀は横浜銀行、メガバンクはみずほと三菱UFJ銀行で比較を行い、最終的に金利が最も低かった三菱UFJ銀行で契約しました。
ただ、今から思えばネット銀行も考慮に入れてローンを検討すればよかったと後悔しています。当時は「ネット銀行ってなんだか怖い」と思っていました。無知が故に金利0.1〜0.2%分を損していました。その後、住信SBIネット銀行でローンを借り換えました(借り換えの話は別記事で詳しく書きます)。
今から住宅ローンを検討する方は、絶対にネット銀行も含めて比較することを強くお勧めします。そのために役立つのが モゲチェック です。
同じ条件でも銀行によって金利が0.3〜0.5%以上違うことがあります。3,000万円・35年返済でこれだけ違うと、総返済額で100万円以上の差が出ます。無料で使えて個人情報の大量入力も不要。借りる当初にこれを知らなかったことが今でも悔しいです。情報を知っているかどうかで損得が大きく変わることを、身をもって感じています。
買う前にやること③:自分の「適正借入額」を計算しておく
住宅ローンの審査では「年収の7〜8倍まで借りられる」と言われますが、それはあくまで「審査が通る上限」です。「無理なく返せる金額」とは別の話です。
- 「いくら借りられるか」を調べる
- 借りられる上限に近い物件を選ぶ
- → 後で家計が苦しくなる
- 「月々いくらなら返せるか」を決める(手取り×25%以内)
- その金額から借入額を逆算する
- → 教育費・老後も並立できる
教育費・老後積立・車の維持費など住宅ローン以外の出費を洗い出すことで、「月々いくらなら返せるか」の数字が出ます。①のライフプランを作らずに適正額を計算することはできません。
買う前にやること④:物件の情報収集を早めにスタートする
よくあるのが「買う気になったら物件を探す」という順番です。でも実際は、物件情報を早めに見ておくことで「この地域はこのくらいの価格帯」「この間取りはこの値段」という相場感が身につき、良い物件が出たときに即断できるようになります。特に人気エリアの物件は、公開から数日〜1週間で売れてしまうことも珍しくありません。「買うかどうか迷っている段階」から資料を集めておくことで、判断がずっと早くなります。
また、実際に住みたい地域を歩いてみることが非常に重要です。周辺環境(コンビニ・スーパー・公園・小中学校からの距離)の確認はもちろん、ご近所の雰囲気もわかります。
中古物件が安く出ていたので実際に見に行ったところ、隣の家がゴミ屋敷(テレビで紹介されるレベルではないですが、ゴミが家の周辺に山積み)でした。それもあって安かったのかなと思っています。現地を歩かなければわからなかったことです。
複数のハウスメーカー・不動産会社に一括で資料請求できるサービス(タウンライフなど)を使うと、ネットでの比較がしやすくなります。ただし、現地確認は絶対に省かないでください。
ライフプランも立てず、メガバンクで住宅ローンを決め、たまたま通りかかった建売予定の物件(まだ土地だけの状態)をその場で決めてしまいました。決めた理由も「子どもの保育園と小学校に近いから」というだけ。今思えば不動産屋の口車にうまく乗せられた感が強いです。
「家賃を払っているだけでは資産になりませんよ。家を買えば資産になります」というセリフに乗せられましたが、これは大きな間違いです。立地次第ではプラスどころかマイナスになることの方が多いです。
幸い共働きでタイミングも良く、立地も良くて日当たりもいいので、今は「早く決めて正解だった」とは思っています。でも本当に運が良かっただけ。今思えば目隠しで綱渡りをしているのと同じ状態で、運だけでギリギリ渡り切れただけでした。
まとめ:迷っているなら、まずこの4つから始めよう
賃貸か持ち家かは、結局「その人の状況によって正解が変わる」話だと思っています。ただ、迷っているなら最低限これだけやっておくと後悔しないと思います。
| やること | 理由 |
|---|---|
| ① ライフプランを家族で一緒に立てる | 家族で一緒に立てることがポイント。自分一人だけで立ててしまうと、家族との相違が出た時に一気にプランが崩れてしまう |
| ② 住宅ローンを複数銀行で比較する | 同じ条件でも銀行によって100万円以上の差が出る。まず無料で比較するだけでいい |
| ③ 適正借入額を自分で計算する | 「借りられる額」と「無理なく返せる額」は別物。月返済額を手取りの25%以内に設定する |
| ④ 物件情報を早めに収集し始める | 相場感を養うことで、いざという時の判断が速くなる |
我が家は結果的に「買って正解だった」と思っています。ただしそれは運が大きかった部分もあります。この記事で紹介した4つを事前にしっかりやっておけば、運に頼らずに正しい判断ができます。ぜひ参考にしてみてください。
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おまけ:不動産屋から囁かれる「嘘」
住宅購入を検討していると、不動産屋からこんなセリフを聞かされることがあります。
- 「家賃を払い続けても資産になりませんよ。家を買えば資産になります」
- 「年を取ったら賃貸を借りられなくなりますよ」
2つ目について、私の弟が賃貸物件を扱っている会社に勤めているのですが、実態を聞いたところ「確かに嫌がる家主は一部いる。でもほとんどの家主は気にしていない。空室になる方が嫌だから、貸してくれる物件はいっぱいある」とのことでした。
「老後は賃貸を借りられない」は、あくまで一部の話です。不動産屋の言葉は、あなたに家を買わせることが目的の場合もあります。自分の状況と数字をもとに、冷静に判断してください。
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