賃貸 vs 持ち家、どちらを選ぶ?後悔しないために「買う前にやること」を全部まとめた
「賃貸のままでいいのか、そろそろ買うべきか」と悩んでいる方へ。賃貸・持ち家それぞれのメリット・デメリットを整理したうえで、住宅購入を検討し始めたらまず最初にやるべき4つのことを実体験をもとに解説します。
賃貸か持ち家か、ずっと迷っていませんか
「賃貸は家賃を払い続けても資産にならない」「持ち家はローンが重くてリスクが高い」。どちらの主張もネットに溢れていて、調べれば調べるほど結論が出ない。気づけば数年が経っている。そんな状態の方は多いと思います。
- 家賃は「捨て金」、ローンは資産になる
- 老後も住居費がかからない
- 自由にリフォームできる
- ローンは重くてリスクが高い
- 転勤・転職・離婚に対応しやすい
- 修繕費・固定資産税がかからない
30代後半・40代になり、金利は上がり、物件価格も上がっている。「もう買うタイミングを逃したのかも」と感じている方もいるはずです。私自身もまさにその状態でした。
私も30代半ばまで、ずっと迷っていました
私は現在47歳、2016年(37歳のとき)に新築戸建てを購入し、今は完済済みです。妻49歳・長女13歳・長男8歳の4人家族で暮らしています。
でも、買うまでは何年も賃貸でした。30代前半までは「賃貸でいいや」と思っていたし、30代半ばになっても「いつかは持ち家かな…」と漠然と考えるだけで、なかなか踏み切れませんでした。
当時の自分が迷っていた理由は、たぶん今迷っている方とほぼ同じです。
- 本当に買って後悔しないか不安
- 35年ローンを組む覚悟が決まらない
- 転勤・転職の可能性も捨てきれない
- そもそも「どちらが得か」がわからない
最終的に「買う」と決めたのは、長女が生まれて保育園に通い始め、家族の生活拠点が定まったタイミングでした。「正解だから買った」というより「今の自分の状況に合っているから買った」という感覚に近いです。
「持ち家が正解」とも「賃貸が正解」とも言いません。私自身の実体験をもとに、判断基準・コスト比較・買う前にやることを整理します。今だから言える「当時やっておけばよかったこと」も率直に書きます。
「どちらが得か」ではなく「自分に合うか」で考える
賃貸vs持ち家の議論で一番もったいないのは、「どちらが得か」の数字だけで結論を出そうとすることです。判断軸は3つあります。
- 家賃 vs ローン+維持費の総額
- 老後の住居費の見通し
- 金利・物件価格の現状
- 転勤・転職の可能性
- 家族構成(子どもの人数・進学)
- 住みたい地域が固まっているか
- 収入変動への耐性
- 金利上昇への備え
- 立地の価値下落リスク
この3軸で考えると、「どちらが得か」ではなく「自分はどちらが向いているか」が見えてきます。
賃貸のメリット・デメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 転勤・引越しが自由にできる | 家賃を払い続けても資産にならない |
| 修繕・設備交換のコストがかからない | 老後も家賃負担が続く(年金と両立が厳しいことも) |
| 収入が減ったときに住み替えやすい | リフォームや間取り変更の自由度が低い |
| 固定資産税・管理費などの維持コストがない | ペット不可・騒音への制約が多い物件も |
| ライフステージの変化に柔軟に対応できる | 「自分の家」という安心感が持ちにくい |
転勤が多い・将来の住む場所が決まっていない・収入変動が大きい、といった方には賃貸の柔軟性が大きな強みになります。
持ち家のメリット・デメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
| ローン完済後は住居費がほぼゼロになる | 転居・売却に手間とコストがかかる。すぐに売れない |
| 老後も住む場所が安定する | 修繕・固定資産税など維持費が継続的にかかる。ご近所トラブルがあっても容易に引っ越せない |
| 自由にリフォーム・DIYができる | 金利上昇や収入減でローン返済が苦しくなるリスク |
| 資産として残る可能性がある(立地次第) | 立地によっては将来の価値下落リスクがある |
| 住宅ローン控除(減税)が使える | 頭金・諸費用など初期費用が大きい |
持ち家のリスクの多くは「買い方」で決まります。どこの銀行でローンを組むか、いくらまで借りるか、物件の選び方。このあたりを事前にしっかり準備するかどうかで、10年後・20年後の家計が大きく変わります。
総コストで比べてみる(35年シミュレーション)
月10万円の賃貸に35年間住んだ場合と、同等の物件を住宅ローンで購入した場合の比較です。
| 項目 | 賃貸(35年) | 持ち家(35年) |
|---|---|---|
| 月々の支払い | 家賃 約10万円 | ローン返済 約10万円(3,000万円・1%・35年) |
| 35年間の支払い総額 | 約4,200万円 | 約4,200万円(利息含む) |
| 修繕・維持費 | ほぼなし | 約200〜400万円 |
| 固定資産税(35年) | なし | 約140〜500万円 |
| 35年後の資産 | なし | 不動産が残る(価値は立地次第) |
| 住宅ローン控除 | なし | 最大455万円(13年間) |
都市部の好立地なら持ち家は資産として残り、売却・賃貸転用もできます。一方、地方の過疎化が進む地域では価値が下落するリスクも。
一点だけ言えるのは、賃貸は老後も家賃が続くということ。年金生活になってからの家賃負担は意外と重く感じます。賃貸を選ぶなら老後資金をしっかり貯めておく必要があります。
買う前にやること①:ライフプランを家族で立てる
これをやらずに買う人が非常に多い印象です。家族で一緒に立てることがポイントで、1人で作ってしまうと家族の考えとズレが生じた時にプランが一気に崩れます。
- いつ買うか(タイミングは合っているか)
- どこに住むか(転勤・実家近居の可能性)
- 子どもは何人か(教育費の総額が変わる)
- どちらかが仕事を辞める可能性はあるか
- 老後の収入(年金・退職金)はどう見込むか
住宅購入の後でライフプランを立てると「やっぱり借りすぎた」「教育費が足りない」という後悔が生まれます。買う前に立てることで借入額の基準が決まります。
買う前にやること②:住宅ローンを複数銀行で比較する
正直に言うと、住宅ローン選びは失敗したと思っています。
私はメガバンクと地銀で比較しました。神奈川在住だったので、地銀は横浜銀行、メガバンクはみずほと三菱UFJ銀行で比較を行い、最終的に金利が最も低かった三菱UFJ銀行で契約しました。
ただ、今から思えばネット銀行も考慮に入れて検討すればよかったと後悔しています。当時は「ネット銀行ってなんだか怖い」と思っていました。無知が故に金利0.1〜0.2%分を損していたのです。その後、住信SBIネット銀行でローンを借り換えました。
今から住宅ローンを検討する方は、絶対にネット銀行も含めて比較することを強くお勧めします。同じ条件でも銀行によって金利が0.3〜0.5%以上違うことがあります。3,000万円・35年返済でこれだけ違うと、総返済額で100万円以上の差が出ます。
買う前にやること③:自分の「適正借入額」を計算する
住宅ローンの審査では「年収の7〜8倍まで借りられる」と言われますが、それはあくまで「審査が通る上限」です。「無理なく返せる金額」とは別の話です。
- 「いくら借りられるか」を調べる
- 借りられる上限に近い物件を選ぶ
- → 後で家計が苦しくなる
- 「月々いくらなら返せるか」を決める(手取り×25%以内)
- その金額から借入額を逆算する
- → 教育費・老後も並立できる
買う前にやること④:物件情報を早めに集める
物件情報を早めに見ておくことで「この地域はこのくらいの価格帯」という相場感が身につき、良い物件が出たときに即断できます。特に人気エリアの物件は、公開から数日〜1週間で売れてしまうことも珍しくありません。
また、実際に住みたい地域を歩いてみることが非常に重要です。コンビニ・スーパー・公園・小中学校からの距離はもちろん、ご近所の雰囲気もわかります。
中古物件が安く出ていたので実際に見に行ったところ、隣の家がゴミ屋敷でした。それもあって安かったのかなと思っています。現地を歩かなければわからなかったことです。
ライフプランも立てず、メガバンクで住宅ローンを決め、たまたま通りかかった建売予定の物件をその場で決めてしまいました。理由も「子どもの保育園と小学校に近いから」というだけ。
幸い共働きで立地も日当たりも良く、結果的に「早く決めて正解だった」とは思っています。でも今思えば目隠しで綱渡りをしているのと同じで、運だけで渡り切れただけでした。
「今が買い時か」5つのチェックリストで自己診断
ここまで読んで「自分は今、本当に買い時なのか」と迷っている方のために、自己診断チェックリストを用意しました。30〜40代で賃貸か持ち家か迷っている方・子どもができて家を考え始めた方を念頭に作っています。
- ① 住みたい地域が固まっているか
転勤・実家近居・子どもの学区。3〜5年後も同じ場所に住んでいる可能性が高いならYES。 - ② 家族でライフプランを話し合えているか
子どもの人数・教育費・配偶者の働き方。夫婦で数字を共有できているならYES。 - ③ 月返済額が手取りの25%以内に収まる物件で考えているか
「借りられる額」ではなく「無理なく返せる額」で逆算できているならYES。 - ④ 頭金+諸費用(物件価格の1割程度)が用意できているか
フルローンも可能ですが、初期費用の余裕があるとリスクが下がります。 - ⑤ 複数銀行(ネット銀行含む)で住宅ローンを比較したか
金利0.3%の差が総返済額100万円以上の差になります。比較せずに買うのは危険。
・5つ全てYES:買い時の可能性が高い。物件探しを本格化してOK
・3〜4つYES:あと少し。NOだった項目を埋めてから動く
・2つ以下YES:まだ準備不足。ライフプランとローン比較から始める
まとめ:迷っているなら、まずこの4つから始めよう
賃貸か持ち家かは、結局「その人の状況によって正解が変わる」話です。ただ、迷っているなら最低限これだけやっておくと後悔しないと思います。
| やること | 理由 |
|---|---|
| ① ライフプランを家族で一緒に立てる | 家族で一緒に立てないと、後で考えのズレが出てプランが崩れる |
| ② 住宅ローンを複数銀行で比較する | 同じ条件でも銀行によって100万円以上の差が出る |
| ③ 適正借入額を自分で計算する | 「借りられる額」と「無理なく返せる額」は別物 |
| ④ 物件情報を早めに収集し始める | 相場感を養うことで、いざという時の判断が速くなる |
我が家は結果的に「買って正解だった」と思っています。ただしそれは運が大きかった部分もあります。この記事で紹介した4つを事前にしっかりやっておけば、運に頼らずに正しい判断ができます。ぜひ参考にしてみてください。
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おまけ:不動産屋から囁かれる「嘘」
住宅購入を検討していると、不動産屋からこんなセリフを聞かされることがあります。
- 「家賃を払い続けても資産になりませんよ。家を買えば資産になります」
- 「年を取ったら賃貸を借りられなくなりますよ」
2つ目について、私の弟が賃貸物件を扱っている会社に勤めているのですが、実態を聞いたところ「確かに嫌がる家主は一部いる。でもほとんどの家主は気にしていない。空室になる方が嫌だから、貸してくれる物件はいっぱいある」とのことでした。
「老後は賃貸を借りられない」は、あくまで一部の話です。不動産屋の言葉は、あなたに家を買わせることが目的の場合もあります。自分の状況と数字をもとに、冷静に判断してください。
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